色と光とデザインの関係性についての雑談コラム。色と光は非常に奥深い
光と色は密接な関係
デザイン(WEB・印刷物・グラフィック)、撮影をやっていると、光と言うのが切って離せない存在になります。
また、光=色となり、撮影も実はデザインと密接につながっています。
この世は光が無いと、人間は色も形も認識することが出来ません。脳に入ってくる視覚情報は全て光の情報なのです。
写真も同じく、光を写し取って像にしています。像も写真も言い換えれば光です。
しかし、画像ではない印刷された写真は、特定の波長の光を跳ね返すインクにより着色されていて、やや光の性質と異なるカラープロセスになります。
ここでは一旦インクの色は置いておいて、光の色(光の三原色)についてお話してみたいと思います。
光の三原色
三原色とはR(レッド)・G(グリーン)・B(ブルー)を指しています。
これらの色の値が混ざり合い、あらゆる色がモニター上で表示されています。(それぞれの色には#で始まるカラーコード16進数で表されています)
数値が全て無いに等しい0ならば、黒になり、全ての数値が最大なら白になります。
モニターも光を放って色を表現していますので、この三原色の色になります。
筆者の職業でもあるWEBデザインと撮影に於いて、とても重要な色の知識になります。
色は光、光は色
人の目で見えている色は光そのもので、光が物質に当たって跳ね返す波長で見える色認識が決まります。
例えば、赤い物をなぜ「赤いと認識できるか」ですが、真っ暗闇の中では赤い物は赤に見えません。光が当たっていないので、物質は色の情報を出せないのです。
この世の物質は全て光が当たってその姿や色が人の目で認識できますから、真っ暗だと形さえも認識できないと言うことになります。
つまり、長い波長の光を跳ね返す物質が赤と言う色情報を人の目に認識させています。色は全てこの波長によって決まっています。
月の半月が見えるのも同じ原理で、月は太陽の光を反射して光って見えています。
太陽の光が当たっていない箇所は真っ暗でその形さえも認識できず、さも欠けているように見えます。
宇宙は大気が無く、大気も光を反射しますから、大気の無いところは光が通っていても反射されることなく通過し、真っ暗となるのです。
※例:大気のある地球の昼間は空が青く均一に明るく、大気の無い星(例えば月など)の昼間は空が真っ暗です。
光は全ての色を持つスペクトル
人の目で見えている”明るさ”は可視光線と言い、丁度スペクトルの中間帯の波長となります。
人の目で見える波長も決まっていて、短い波長である紫外線や長い波長である赤外線は目に見えません。
しかし、人の目で見えないだけで、光は物質に当たると特定の波長がその物質に作用を起こし、光の一部が見えます。これが”色”です。
電球の光も、蛍光灯の光も、太陽の光も、全ての光がすべての色を持っています。
光は熱を持つ?
ここからやや脱線していきます。実は光は熱を持つ性質もあります。
太陽の影響で地球の赤道付近は除く(赤道付近は常夏の熱帯性・熱帯雨林と言う特有の気候)北半球と南半球には地球の自転の傾きによる影響で四季があり、その太陽光の熱の恩恵を受けて我々人類が寒さに凍えることなく生きていることが出来ています。
電磁波
光には上にも言いましたすべての色を含んでいるので、波長の短い紫外線から波長の長い赤外線まで含みます。
この丁度中間波長の可視光線より長い波長が主に熱を持っています。
また、長い波長の電磁波はあらゆる物質を貫通します。
電子レンジは、赤外線よりも極度に長い波長のマイクロ波を使って物質を温めています。
この物質が温まる原理は、超微細な振動が水と反応して熱を持ちます。つまり、振動と水が熱を持たせているのです。(空気中には水分が含まれていますから、電磁波による振動が起きて暖かい空気となっているのです)
電気ストーブがちょうど太陽光の熱に似ています。当たっているところだけ温かいが、それ以外の所は外気温のまま。(しかし、地球には大気があるので熱が大気にとどまり、急に極寒にはなりません)
これは、地球の夏と冬の関係と全く同じです。
これ以上話すと、色とデザインの分野を超えていきそうなので、この辺でまとめる事にします。
まとめ
色は光そのものであり、光も色そのもの。光は全ての色を持っている(光のスペクトル)。
光が物質に当たることによって、その物質の持つ特定の波長が跳ね返り、色として見えています。
この世の見えているものすべては光であることから、色を知ることは光を知ることから始まります。
また、光による見え方の印象も変わり、伝わり方も変わります。(色と光、光と影)
広告デザインなどは、こういった光と色を駆使して人に働きかける仕掛けを作ります。
また、撮影においても全てが光であることから、光の扱いは非常に重要。写真は光がすべてと言っても過言ではありません。
光の当て方によっても様々な見せ方が出来ます。
広告プロセスにおける”人に伝える”ことを訴求と言い、一番意識しないといけない所です。。
光と色を駆使して情報をデザインし、人に伝えることがデザイナーとして重要な事の一つですね。